人形の行く末

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水仙5−1

私の人形が怖いと当時10代の青年に言われたことがあります。その人形はほとんど使わない部屋に一匹だけぽつんと置いてありました。自分の作った人形にはとても愛着があるし、対面すると心がとても穏やかになり慰められます。だからその言葉はまったく信じられないものでした。

確かにどちらかと言えば人間に近い表情をしているものに魂を感じ怖いと思うことがあります。その作者や持ち主が不幸な亡くなり方をすると尚いっそうそういう思いは強くなるでしょう。私の作った人形は顔が単純で怖いと思われることはないと思っていたのですが、そう思うのは自分だけだったのでしょうね。

いっぱいかわいがって貰って、それで汚れて汚くなって捨てられるのは仕方ないことだと思います。もし私が変な死に方をしたら、、、たとえ普通に静かに死んでも、私の人形たちはまだまだ綺麗な状態であっても直ちに遺品として捨てられると思います。その前にどこかにもらわれても簡単に捨てられたり、その先で不幸な出来事が増えていったら、厄介ものとして直ちに捨てられるのでしょう。良くても祈祷されて燃やされるのでしょう。人形たちには幸せな未来をあげたいと思っているのですが、、、。手作り人形を趣味にしている人はたくさんいるようですが、その点どのように考えているのかなと思うことがあります。

姫コブシ4

今はまだ手放せませんが、もっと歳をとってからか、または亡くなってから、希望としては親に人形を買って貰えない子どもたちにすべて贈りたいと考えています。例えば児童養護施設の子どもたちなど。出来るだけ平等に配りたいのですが、数が制限されているし、同じのがないので配ってくれる方々に良い方法を考えていただきたいです。

今日は遺言になってしまいました。でも自身の意思をどこかに残すのは確かに必要だと思う今日この頃です。

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投稿者:

mo2274

おばさんが洋裁をしていて母が毛糸を編む人で、回りにははぎれや残り毛糸がたくさんある環境にいました。自然と人形を作るようになっていました。長年作ってきた人形を人にも見てもらいたくなりました。宜しくお願いします。

「人形の行く末」への1件のフィードバック

  1. 今回の投稿は考えさせられました。
    確かに可愛いお人形さん達は幸せに
    可愛がってもらいたいですよね。作者のそばがもちろん一番の幸せ。
    しかし、私たちも寿命が・・。
    ほんとに児童養護施設とか必要とするところに贈るというのは良い考えですね。

    新作人形見てほんとに細かい仕事に感心しました。
    生地をみてデザインが浮かぶというのも凄いです。
    私も捨てる前にリメイク出来ないか少しづつ始めてみようと思いました。

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